2021年01月16日 10:48
事業者にとってお金を貸してくれるよりも、物やサービスを買ってくれたり、お客を紹介してくれた方が有り難い。こんな仕事のプラットフォームがあると仕事がしやすくなりますよね。
私たち(crowd)は、PCやスマホを当たり前に使っています。クチコミとネットを使って地域で産み出された物やサービスを地域住民みんなで売るマーケティングシステムをつくったらどうだろうか?私たちは独自にネットワーク(人間関係)を持っています。仲間のサイトを自分のネットワークで相互シェアする気持ちがあるとマスメデイアを遙かに超えた地域のプロモーション&プロフィットセンターができます。
私たち生活者(crowd)は、生産者と消費者の顔を持っています。地場産品を売ったり買ったり、お互いに営業をしたりされたりすると地域経済は回り、地域で消費したお金は地域の誰かの収入になります。ひとつの情報は、自分には無意味でも、他人にとってみれば「これがすべてだ!」と言うケースがよくあります。自分ではお金にできない引合情報を誰に渡してやるか、この度量とこれを上手くシェアする仕組みがあれば、情報の等価交換の連鎖が起こり、ネットワークの質量は拡大し、セイフティーネットの機能が高まります。このエンドレスに続くルーチンワークは、何時かの時に役に立つ事業者保険の掛け金のようなものです。
情報のシェアリングに証文は残しません。情報の売買は御法度です。情報の借りは情報で返す。この情報の価値交換の連鎖は、仲間の団結力を高め、富の集中を抑え、お金に質を求めない国際金融資本(グローバリズム)の暴走にブレーキを掛けることができます。これは全てをお金に頼らずとも、豊かな暮らしや経営ができることを意味します。私たちの暮らしの中にある知恵です。日本文化「結い」は、世界の経済システムを大きく変えるパワーを持っています。
→ ネット社会に結いの思想を生かす!Yuimix - ユイミックス
資金調達にクラウドファンディングがありますが、これが量より数の典型的な例です。小口の出資者を数多く集めることで目標金額を達成させる。たとえば、1億円の目標額を数人の大口出資者にお願いするよりは、1万円の出資者を1万人集めた方がマーケティングに大きなメリットがあります。投資と言うよりは趣旨に賛同して身銭を切った人々ですから、事業のサポーターであり、時には広告マンになったり、セールスマンになってくれる可能性があります。
ネットワークの持つ理念に人は同化されるものです。どんな人にも人間関係(ネットワーク)があります。人がネットワークを組むと言うことは、ネットワークを組む相手のネットワークとつながりを持つことです。従って、どの階層にフィットする人がいるか分かりません。いつかはフィットするであろう柔らかなネットワーク、言い換えるとネットワーキングは、質より数を追った方がネットワークの質量を高める可能性があります。
上記のクラウドマーケティングも同じことが言えます。マスメデイアや商社に頼らなくても、私たちは、個人のネットワークのネットワークで広告や販売ができるようになりました。想起すべき点は、情報時代の経済の原資とも言える人間関係資本(情報とネットワーク)を時間と共に拡大・蓄積させて行くことです。
長野県のある村では、職員賃金25%減額や山村留学などの事業の縮小、役場職員の手弁当での水道検針など地元の新聞報道を見るにつけ、財政状況の深刻さがわかります。しかし、行政コストの削減だけでは、根本的な解決にはなりません。そこで、インターネットと住民パワーを結集して、山越え、海越えの人々と関係を深め、県や市町村にお金を呼び込む活動。これがクラウドマーケティングです。
作ることはできても売ることができませんでした。作り手に、「広告と販売」の手立てがなかったからです。このマーケティングの仕組みを、地域住民みんなで作り、地域で産み出された生産物を売り切る。これがインターネットで村おこし、町おこしの理想像です。
インターネットが出現してわずか20年、情報を制する者が世界を制する。確かにこの間に、Google、Amazon.com、Facebook、Apple Inc.の4つの主要IT企業(GAFA )は、世界中の情報を牛耳り、国を超え、世界を支配しています。パワーバランスが大きく変わりました。これをどうにかしたい。この手がかりが日本の農村社会の生き方にあります。「結(ゆ)い」と言います。物や事の等価交換により、あまりお金に頼らない生き方です。この相殺経済の連鎖は、GAFAを瓦解させる可能性があります。
→ 結いの思想をネット社会に活かす!Yuimix - ユイミックス
分かち合うほどに豊かになる。農村社会では、自作農が共に汗を流し、お互いに労働の融通をし、田植えや稲刈りなどを協働でして来ました。みんなの心の貸借表の帳尻が、時間を経てみるとピタリと収まるからこそ、今だにこうした素朴ではあるが、お互いの対価を相殺し合う、切実な人間的連帯感、人の結びつきが残っています。この共同体の相互扶助の精神を「結(ゆ)い」と言います。この働き方で、蔵の建つ農家が生まれました。
想像してみてください!何もかも飲み込んでしまうブラックホールのように、今、コンピューターが現存するモノや制度をどんどん飲み込んでいます。まさにもう一つの現実が、コンピューターに集積され、物質文明と相待する裏の世界が形成されています。この裏の世界が、インターネットに結ばれ、時間も空間も超越したことにより、私たち一人ひとりの意志で、現実の社会を大きく変えられるようになりました。
この情報は、自分には無意味でも、他人にとってみれば「これがすべてだ」と言うケースがよくあります。自分では直接お金にできない情報を誰に渡してやるか、この度量とこれをうまく伝える仕組みがあれば、おかげさま、お互いさまと言える循環型社会が実現します。
仲間が、お互いの仕事を熟知し、お互いに気にかけ、機会あるごとに営業したりされたりする。今までの経営は、営業も経営もすべて自己責任でしたが、せめて、営業はお互いに協力し合える仲間を増やし、経営基盤を盤石にします。
農村社会では、自作農が共に汗を流し、お互いに労働の融通をしながら、田植えや稲刈りなどを協働でして来ました。みんなの心の貸借表の帳尻が、時間を経てみるとピタリと収まるからこそ、今だにこうした素朴ではあるが、お互いの対価を相殺し合う、切実な人間的連帯感、人の結びつきが残っています。この循環型社会の共同体の精神を「結(ゆ)い」と言います。この働き方で、蔵の建つ農家が生まれました。
→ ブロックチェーン
みんなで売れる仕組みをつくるクラウドマーケティング、みんなでお客を紹介したりされたりするシェアリングエコノミー、等価交換と心のバランスシートで結ばれているブロックチェーン。これらはすべて結(ゆ)いの思想の中にあります。
実体経済の4倍もの金融資本が世界経済を揺るがしています。博打のツケを生活費で返すようなもので、いつか破綻します。その上、コロナ禍が人々を恐怖に陥れ、人々の繋がりを断ち切り、私たちは、得体の知れないものに支配されようとしています。これにリセットを掛け、人が人として生きる処し方(OS)が、自立と共生の Yuimix です。自然の生命力と人間の勤勉さと信義で、混とんとした無秩序に道を開く。結いの地域共同体の復活です。
全国池田商工サミット 基調講演「情報銀行のススメ!」
中小企業の弱点を助ける相互営業事業
商工会の役割 月刊誌「商工会」 IT特集 対談 全国商工会連合会 発行 8月号(通巻 505号 2001)
情報時代は、「知っているか、知らないか、やるか、やらないか」の差が、時間と共に、決定的な違いとなって現われます。